VECLOS ステレオタイプ SSA-40S レビュー
今回はこちら
VECLOS ステレオタイプ SSA-40S
について書いて行こうと思います。
このスピーカー、なんとあのサーモス
そう、水筒メーカーさんが作ったスピーカーなんです。
世界初※真空エンクロージャーによる高い遮音性
つまり雑に言うと、
真空断熱スピーカーです。
スピーカーと真空、相容れない二つの要素が交じり合って最強に見えますね。
エンクロージャー(スピーカーの筐体)に伝わる振動は「箱鳴り」と言われ、音質劣化の大きな要因となります。そのため「エンクロージャーは重いほどいい」というのが今までの常識でした。それを覆したのがVECLOS SSA-40シリーズの真空エンクロージャー。音(振動)を伝達する空気がないため極めて高い遮音性を実現し、箱鳴りを劇的に抑えます。
このように公式HPにはあります。
その発想はなかった・・・という感じで、思わずぽちってしまいました。
著名なサウンドエンジニアの某S谷氏も絶賛みたいな記事もありましたしね
(現在はなぜか削除されて存在しません。。。)
まぁ、見た感じはまんまです、ある意味イメージ図を裏切らない。
悪く言えば、どことなくチープ・・・というより
あ、水筒っぽいw
ってのが率直な感想でした。
肝心の出音ですが、
まぁ最初は愕然としました。
返品まで考えたくらいです。
たしかに箱なりしてる感じはないし、
箱なりしないという特性上、起き場所に困りませんし
LRの分離も解像度も申し分ありません。
ユニットと真空エンクロージャー間のビビり等も皆無で
こりゃーすげーや・・・。と
思いたかったんですけどね、
問題があったんですよ。
そう
低音がまったく出ない・・・。
すっかすかの音がしてるんですよね。
まぁラジカセみたいな径だし、ある程度は仕方ないのかなぁと
しばらく使ったら慣れるかも・・・10Mもそんな感じで今は大好きだし
みたいに思ってたわけですが。
いかんせん、どうしても低音がしょぼい・・・
キックもベースもまったく聞こえないよぉ・・・ってしょぼーんってしてました。
とはいえ著名なS谷さんがいいっていうんだから、エイジング兼ねてとりあえず使ってみよう
と数ヶ月使っていました。
が、一向に低音は伸びてこず・・・
これならJBLのGOのほうが100倍マシだよぉ・・・
なんて思っていた矢先、メインで使ったいるスタジオの10M用のパワーアンプが
経年でどうにもロー抜けしている・・・というわけでやむを得ずEQをかませてローをブーストしてあげたんですよ。
そしたらまぁ、10Mってこんなにロー出るのね・・・
いうたらHiもちゃんと出るんだ・・・
ということに恥ずかしながらいまさら気づき、改めて10Mのポテンシャルの高さを思い知らされました。
で
これ、もしかしてVECLOSのも同じことが言えるのでは?
この子、実は本当のポテンシャルが出せてないだけでは???
と思い立ち、さっそく家に帰ってPCのサウンドカード付属のEQで
ローをブリブリに・・・
・・・
出るやん・・・キミ
良い音だすやん・・・
ってことでかなりラウドネスなEQカーブをぶち込んであげた結果
とてもいいモニタースピーカーになりましたとさ。
これ、結構大事なことなので広まってほしいなぁ・・・
参考までに僕が使っているサウンドブラスターのEQセッティングを置いておきますね。
ちなみにボクのVECLOSの仕様用途は、ミックスマスタリングの最終チェック用のモニタースピーカー、そしてヘッドホンするのがめんどくさいとき用のリッスンスピーカーー。
両刀こいつでまかなってしまっています・・・w
先ほども言いましたが、この子、箱鳴りが極端に少ないことの恩恵として
音の指向性が前方向に鋭敏です。
というと語弊がありますね、
後ろ方向への音の漏れがとても少ないです。
なのでボクみたいなマンション暮らしだと、多少爆音で慣らしても背面から壁への抜けが少ないため、たぶん、お隣さんに優しい設計・・・かも?